2005年11月の劇場鑑賞

2005年11月29日

イントゥ・ザ・サン2

イントゥ・ザ・サン鑑賞した日 : 11月26日土曜日
 
確かに"極太なり"だね。そんな感じがしました。とんでもない作品ですよ、これ。良い意味でも悪い意味でも。まあ、まとめると面白くなかったわけですが。これまた予告にやられました。かなりの期待外れでした。もうストーリーが無茶苦茶というかしょーもないというか。
 
ストーリーはこれといって触れたい部分がないかな?ツッコミたくなるシーンは多々ありましたけど(笑)。っということで出演者についてあれこれと。まず、大沢たかおは期待通り良かったです。キレてましたね〜。痺れさせてくれました。予告通りの姿で見事にハマってた。彼の登場シーンはテンションあがりましたよ。僕にとっては、本作は大沢たかおの作品です。あと豊原功補もカッコ良かったです。存在感がありました。肝心のセガールは…特に良く思わなかったです。すみません。
 
これはどうでもいいことでしょうが一応言っておきます。栗山千明は何なのですか?登場したのは冒頭のあのシーンだけですよね?それなのにポスターではこんなに大きくとりあげ、オフィシャルサイトでも普通にキャスト紹介に入ってるとは。友情出演は良いですけど、こんなに目立たせてアピールさせる意味があるのかなぁ…って思いました。あとコロッケのモノマネシーンがありましたが、個人的にはこれは絶対必要ないと思います。何で入れたのでしょう?
 
そんな感じで理解できないことが多い作品でした。英語と日本語の使い分けはそれほど違和感を感じなかったです。これは不安に思っていたのですがまあOKでした。ところどころ「?」ってシーンはありましたけど。内容はイマイチですが、不思議と飽きることはなかったです。これは大沢たかおの存在があったからですね。うん、間違いない。

2005年11月28日

そして、ひと粒のひかり4

そして、ひと粒のひかり鑑賞した日 : 11月26日土曜日
鑑賞した劇場 : 名演小劇場(15:00〜)
 
また凄い作品を観てしまいました。この現実は恐ろしい。コロンビアではこの作品にある「麻薬を自らの身体に入れて運ぶ」という行為が日常当然のように行われているのです。中盤以降の緊張感のある展開には恐ろしいほどの衝撃を受けました。この作品、ドキュメンタリー映画として捉えて鑑賞するのが良いかもしれません。とにかく多くの人に観ていただきたい作品です。
 
主演のカタリーナ・サンディノ・モレノは文句なしに素晴らしい演技を魅せてくれました。自らの妊娠、地元の辛い出来事、愛していない恋人や悩める家族、友人の死…彼女はそういう数々の苦痛を背負った少女です。そういった様々な出来事を通じて成長していく姿を見事に演じていました。彼女の魅せる様々な表情は誰もが心をとらわれると思います。
 
この作品の終わりは誰の心にも残るでしょう。とても深い終わり方です。この選択が彼女にとって幸せなのかは分かりません。しかし彼女の表情からは、これから新たな人生を歩むという希望を感じることができました。「あの場所には戻らない。私はこの新たな地で愛する子供と共に生きていく」 そういう思いが込められた姿に見えました。

2005年11月27日

ヘイフラワーとキルトシュー4

ヘイフラワーとキルトシュー鑑賞した日 : 11月26日土曜日
 
この作品についてはあれこれ言う必要がありません。もうとにかく"可愛い"の一言で全て片付いてしまいます。主演二人の女の子はもちろん、何から何まで全てがめちゃめちゃ可愛いのです。ポスターを見ても分かるように、この作品では"これでもかってぐらいの可愛らしさ"を出したかったのだと思います。主演二人の演技はもちろん可愛い。楽しい表情、切ない表情、どれをとってもとにかく可愛い。しかしこの可愛らしさを上手く表せていたのがセットです。このデザイン、この色使い、どれもとても良く考えられていたと思います。数々の色を上手く使ったこの配色はお見事ですね。これって一歩間違うと単なる派手と感じるものになりそうですが、全然違和感ないんですよね。この配色センスは素晴らしいです。
 
しっかり者のヘイフラワー、世界一ワガママな妹キルトシュー、ポテトの研究しか頭にないパパ、家事が全くできないママ、ちょっと変わったお隣さんと警官。皆それぞれ個性があり愛しかったです。好きなシーンはラストの二人が仲直りするところ。ここは凄く良いですよ。この二人が出てるシーンはどれも絵になるので、どのシーンをとってもポスターやグッズにできそう(笑)。記事の中で何度も可愛いと言いましたが、とにかくそれに尽きます。この作品は主演二人の可愛らしさを観るだけでも十分価値ありますよ。とくに女性の方にお薦めします。

2005年11月22日

同じ月を見ている3

同じ月を見ている鑑賞した日 : 11月19日土曜日
 
予告ではあまり惹かれなかったこの作品。しかし 窪塚洋介の映画復帰となる一作。そして「ベルベット・レイン」で良い演技をみせてくれたエディソン・チャン主演ということで見逃すわけにはいかない作品となりました。今思うと、この予告はネタバレ全開だったのですね…まあ、いっか。この作品はタイトル通り月が一つのテーマとなっています。良い作品だと思います。しかし全体的を通して考えると全てが少しだけ弱く感じました。
 
kazuakiさんのブログに書いているように、僕もキーとなる"月"が上手く使われていないように思えました。『上手く使っていますよ〜』って感じで撮られているのですがあまり響かないんですよね。絵の中の月は上手く描かれていたけど、実物が関わるシーンはどれも弱いように思えました。確かに活かすのは難しいとは思いますけど。ここがこの作品を素晴らしいと思えなかった最大の要因ですね。
 
窪塚洋介は「ピンポン」や「GO」とは違う顔を魅せてくれました。僕は窪塚洋介は俳優として好きなので様々な面を期待していはいますが、この作品については普通っぽい場面だけは正直残念に思えました。もちろん惹かれるシーンも多いです。いや、惹かれるシーンの方が多いかな?"普通っぽい"演技がちょっとね…って感じです。でも彼のこの役に対する思いは伝わってきました。難しい役だったと思いますし。個性の強い役も好きですが、この作品のような役柄も今後観たいですね。僕は原作を知りません。エディソン・チャンがこの作品でどのような演技を魅せるのか期待と不安がありました。感想からいうと凄く良かったと思います。台詞の少ない目と仕草で魅せる演技でしたね。彼の役柄もありますが胸を打たれるシーンは数多くありました。特に炎の絵を描くシーンは目が熱くなりましたね。日本語はとても上手かったです。この2人以外では山本太郎ですね。この人の演技は凄い!存在感でいうと一番でした。魅せますよね〜、すっごい良かった。ただシーンの必要性を問われるとここまで時間を割く必要が?とは思いましたが。

2005年11月20日

モンドヴィーノ1

モンドヴィーノ鑑賞した日 : 11月19日土曜日
鑑賞した劇場 : ゴールド劇場(13:25〜)
 
えっ〜と、まずこの言葉を発したいです。「これ、ドキュメンタリー映画かよ!」 っと。映画の情報をろくにチェックしていなかった自分が悪いのですが、これは全く知りませんでした。上映開始5分で「やっちゃった…」という思いが。「サイドウェイ」のようなワインを題材としたドラマだと本気で思っていました。やはり観る前はある程度はチェックしておかなければいけませんね。これはワイン好きの方でなければ楽しめないでしょう。いや、ワイン好きだけでは楽しめないかも。ワインにかなりの拘りがある人でなければ受け付けない作品ではないでしょうか?
 
さて、ストーリーですが全然覚えていません。かなり深い内容を追った作品に思えましたけど。本当にほとんど記憶にないかも。覚えているのは、世界各国様々な土地を訪れインタビューをしていたのと(内容はよく分かりません)、合間合間に出てくる犬と、終盤に登場したワインショップ?の奥さんが可愛かったのと(笑)。僕は序盤から睡魔と格闘していました。寝てはいませんが、終始ウトウトして全然話を追えていません。専門用語かな?土地の名前?そういったよく分からない言葉も多く出るためもうサッパリでした。そのためどうしてもこういう評価になってしまうのですが、僕の感想は当てになりません。ちゃんと観た人は良い感想の方もいると思いますし。でもワインに興味がない人にはかなり辛い内容だと思います。今年一番合わない作品でした。

2005年11月19日

大停電の夜に5

大停電の夜に鑑賞した日 : 11月19日土曜日
 
期待通りの素敵な作品でした。こういう作品大好きです。良い映画だなぁ〜っと心から思えました。寒い季節にピッタリの心温まる作品となっています。観終わった後は温かさと同時に少しだけ淋しさも込み上げてきました。同じ人いないかなぁ…。しかしロウソクを見ていると、炎の出す輝きに包まれているようで幸せを感じました。本当に温かい作品。内容は十二人の男女の物語を交錯させながら描くラブストーリーです。昨年の「ラブ・アクチュアリー」を思い出しました。この作品は大好きな一作ですが、同じ日本人ということもあり、僕はこちらの方が好きですね。心に響くものが大きかったです。
 
「あなたに素敵なことがありますように」 この言葉を発する田畑智子さん演じるのぞみが忘れられません。人の心を動かす彼女の台詞と表情の全てが僕の心に響き渡りました。不思議な魅力を感じる女性でありました。他の11人の出演者も個々良かったです。原田知世さん演じる静江の優しさ、そして決断には涙をしそうになりました。好きな井川遥さん、最年少の本郷奏多も良いです。この作品の全てを物語るトヨエツの締めの言葉は素晴らしかったですね。田畑さんの台詞と並ぶ今年のマイ名台詞のMVP候補です。「クリスマスイヴに起こった大停電。こんな夜だから、こんな時だから…」 こういうの好きです。上手く説明できないけど、こういう話は好き。
 
デートムービーとしては究極です。それなのに僕が観た回ではカップルがほとんどいなかったです。多分ほぼ同時刻に上映していた「同じ月を見ている」の方に流れていたのかな?大切な人がいたら、僕ならこの作品を選びます。パンフレットには次の言葉が書かれていました。「劇場を出る時、あなたが想う人は誰ですか?もし隣にいるなら、そっと手を握りたくなります。」 恋人同士、この作品を観た方ならこの言葉の意味が分かるはずです。のぞみさんに変わってこの言葉を全ての人へ送ります。「今年のクリスマス。あなたが想う大切な人とこの作品に出会え素敵なことがありますように」 田畑さん自身が言うようにこの言葉は簡単には言えませんね。言っちゃいましたが(笑)。全ての世代の方にお薦めできる作品です。是非ご覧になってください。

2005年11月14日

カーテンコール3

カーテンコール鑑賞した日 : 11月13日日曜日
鑑賞した劇場 : 名演小劇場(12:30〜)
 
和製ニューシネマパラダイス…とはとても呼べません。しかしそれを期待していた作品でありました。勿体ないなぁ〜という一言です。イメージしていたストーリーとはかなり違いました。映画愛に重点をおいた作品だと思っていたのですがそうではなかったです。いや、映画愛がテーマではありますけど。散りばめられたものはどれも良く、良作となるべき作品であるように思えました。しかしそれらを全然活かしきれていないというのが僕の勝手な意見です。どれもこれも中途半端に思え、これからというところを描ききれていないというそんな感じ。使い方次第では良い作品を作れたと思うのに。「ニューシネマ・パラダイス」は僕に映画の素晴らしさを教えてくれた生涯忘れることのない最高の映画です。映画への愛に対するシーンは心に響くものはありますが正直弱いです。ニューシネマパラダイスとは比べられません。 本当に惜しいです。イメージとは違っていても全体的な雰囲気は良いと思うんだけど。
 
鶴田真由さんの演技は絶品です。藤村志保さん、夏八木勲さんは凄い存在感。台詞の一つ一つに重みがあり圧倒されます。流石に風格がありますね。この3人の演技が強く印象に残りました。藤井隆も良かったです。この役にピッタリでハマっていたと思います。主役の伊藤歩は個人的にはイマイチでした。どうも演技が心に響かなかったです。勿体無い作品ではありますが、テーマは良いです。この時代を共にした方の方が共感できるものは大きいと思います。

2005年11月13日

親切なクムジャさん3

親切なクムジャさん鑑賞した日 : 11月12日土曜日
 
「オールド・ボーイ」、「復讐者に憐れみを」のパク・チャヌク監督による復讐三部作の完結作。しかし過去二作には到底及びませんでした。う〜ん、やっぱり「オールド・ボーイ」が強烈すぎましたね。本作を初めに観ていたらまた違う感想だったかもしれません。二作と比較しても上回るところはないです。これは観る人によると思いますけど。作品単体で考えるとこの復讐はインパクトがあるんですけどね。
 
今回はシリーズ初の女性の復讐者。方法は今までの作品と違い元服役囚らの協力を得ての復讐。服役囚のエピソードを交えたストーリーは良いけど、構成が悪いのか?分かりにくい点がありました。全体的に観ても雑に思えるシーンが多いように思えました。雑というか不親切か?そのため伝えたかったことが上手く伝わらなく薄く感じてしまいました。
 
暴力描写ですが、過去二作が大丈夫な方はまず観れるはずです。想像させることによる恐怖はもちろんあります。しかしこちらも過去二作よりは弱かったかな?ラストのケーキのシーンは良かったです。復讐を成し遂げた今、彼女の心はどうなっていたことか。あの台詞からの行動。彼女の心は少しは救われたのかもしれませんね。何度も言いますが、単体で考えるとこの復讐劇は凄いと思います。しかし三部作の一つと考えるとかなり弱く思えてしまうそんな一作でした。

イン・ハー・シューズ3

イン・ハー・シューズ鑑賞した日 : 11月12日土曜日
 
自分にぴったりの靴を探す物語」 いいですね。こういうテーマ好きです。キャメロン・ディアス演じるマギーとトニー・コレット演じるローズ。生き方も性格も正反対の姉妹。いざこざもありましたが、最後はお互いに自分に似合うピッタリの靴に出会えハッピーエンド。めでたしめでたし。といきなりネタバレなんか言ってみたりして。この程度のネタバレなら大方予想もつくと思うのでOKでしょう。2人の演技は流石に上手かったです。
 
マギーの内面の成長は観る人に生きる力と幸せを与えてくれることでしょう。彼女と姉のローズや祖母、施設の老人たちとの交流は笑えるシーン、心に響くシーンがたくさんあります。ラストは嬉しく幸せを感じました。しかし期待ほどでは…という印象は否めません。何というかイメージしていた作品と違うところがあったので。前半がね。男の目から観ても彼女たちの行動から感じられるものはありますが、確かにこれは女性の方が共感できる作品だと思いました。女の人には評価が高い作品ではないでしょうか?女性たちへ贈る作品というのは納得です。
 
一番のマイナス点は時間の配分です。132分という時間は良いと思いますが、マギーが祖母を訪ねてからの内容にもっと時間を割いてほしかったです。ここまでの展開は、いくらキャメロン・ディアスのサービス満点のショットを大スクリーンで見てても何度か気を失いそうになりました。しっかし、パーフェクトなスタイルですね。キュートで魅力いっぱいの美貌はまだまだ健在ですね。とても可愛かったです。

2005年11月12日

ダーク・ウォーター3

ダーク・ウォーター鑑賞した日 : 11月12日土曜日
 
オリジナルとなる「仄暗い水の底から」はテレビで観たんだっけ?結構良かったと思うのですが全然記憶にありません。そのためリメイクとなる本作と比較はできないのですが、これはこれで良かったですよ。この作品、親子の愛がテーマとなっています。単なる恐怖を描くのではなくこの点に重点をおいたストーリーは良かったです。それだけにもう少し丁寧に描いてほしかった点もあります。ジェニファー・コネリー演じるダリアとその母親の人間ドラマはもう少し深く描いてほしかったなぁ。
 
只ならぬ建物。黒い水と不気味な染みには序盤から背筋がゾクゾクとします。声をあげて驚くような怖さではありませんが、精神的にきます。作品全体から感じるウェット感はよく考え作られていたと思いました。ラスト15分の展開はとにかく切なかったです。セシリア(アリエル・ゲイド)がエレベータで亡き母ダリアから伝えられた言葉に対しみせる姿が印象的でした。あの笑顔はこの結末の中で救われる表情でした。「シックス・センス」や「アザーズ」と同じくこの作品は純粋なホラー映画ではありません。ホラー映画が苦手でもこの2作が好きな方にはお薦めできます。オリジナルを鑑賞してから観た方が良いリメイクもありますが、この作品はオリジナルを知らない方が新鮮に感じられるものがあると思います。本作を観た方は分かると思いますがあの悪ガキ2人はなんだったのでしょう?何か中途半端でした。
 
本作とは関係ありませんが、109シネマズ名古屋では来週から「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」にエグゼクティブシートのある5〜7番シアターを独占されてしまうと判明しました。 予想はしていましたが、3つ全部使うかっ!?まあどこの劇場も大きいシアター2、3つの独占は当然なのでしょうね。はぁ…悲しい。

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